高血圧症1- 日常生活での血圧の変動

血圧は1日を通じて上下しています。血圧変動を起こす原因には、コントロール可能な因子と不可能な因子があります。

1 白衣高血圧:高血圧と診断された人の20%もの人が、医療機関で血圧測定を受けると一時的にストレスによる血圧上昇をきたします。
2 仮面高血圧:一部の人は、白衣高血圧とは反対に、医療機関では正常の血圧を示す一方、日常の生活ではときには危険なほどの高血圧を示す場合があります。
3 時刻:通常、血圧は睡眠中に最も低く日中は上昇し、夕方にかけて下がってきます。
4 温度:普通の場合、寒い時には血圧が上がり暑い時には下がります。寒いときには血管が収縮し、血液を循環させるために強い力が必要となります。65歳を過ぎた人には湿度や気圧も作用することがあります。
5 ストレス:日常生活で起きるストレスで血圧は一時的に上昇します。仕事や個人的な用事・健康の問題に加えて、医師を訪れること自体がストレスになる人もいます。
6 市販の感冒薬:鼻詰まりを改善する薬(例 エフェドリン)は血圧を一過性に上昇させ、高血圧の人には危険な場合も起こりえます。
7 運動:運動中に血圧が上がるのは正常の反応です。とくにウエイトリフティングではその傾向が強まります。ウエイトリフティングの際、血圧を上げ過ぎないために注意すべき点としては
  ・正しいやり方
  ・運動中に息と止めない
  ・重さを軽くして回数を多くする
  ・めまい感、息切れ、胸痛、胸部圧迫感の出現に注意
長い目で見た場合、活発な日常生活が血圧を下げる賢明な方法です。
8 尿意:排尿後は血圧が下がります。膀胱が尿で充満すると、上の血圧(収縮期血圧)が10〜15mmHg上昇します。
9 チラミン:血圧を調節するアミノ酸であるチラミンを多く含む食品は、血圧を一時的に急に上げることがあります。チラミンを含む食品は
  ・ ストロングチーズ、熟成チーズ
  ・塩漬け肉、食肉加工品
  ・傷んだ食べ物
10 カフェイン:カフェインは一時的に強い血圧上昇をきたすことがあります。理由はよくわかりませんが、血管を広げて血圧を下げるホルモンの作用を抑えたり、アドレナリンを増やすと考える専門家もいます。
*カフェインに対する反応には個人差があります。

Medical search から抜粋