熱中症の症状 ー すぐに出るとは限らない

6月というのに、すでに猛暑日が記録され、熱中症に罹患される方が増えてきています。

熱中症による発熱がすぐには起こらず、暑い日の夜や次に日に発熱をきたし、暑気のせいなのか、感染症なのかと迷うことがありました。発熱に伴って咽頭痛や関節痛があれば感染症を疑いますが、簡単には区別できない例もあります。


熱中症が原因となる発熱が遅れて出現することがあるのかと疑問に思い、文献を探してみました。日本国内では、数件の医療機関からそのような情報が見られました。chat AIに検索をかけると、そのような例は確かにあるとの回答です。しかしながら、公式の医療機関サイトでは、何故かこの点に関する記述がありません。


自身の臨床経験と、いろいろなご意見を参考にして、あまり知られていないと思われる熱中症の事項を記載してみました。

語られることの少ない事項
・熱中症の症状は暑い環境にいた日の夜や翌日に出る事がある
・脱水症が翌日に持ち越すことがある
・熱中症の影響が数日続くことがある
・熱中症を放置すると重症化することがある


熱中症の症状:

軽症
・意識ははっきりしている
・手足がしびれる
・めまいやたちくらみ
・足がつる
・筋肉痛のようなこわばり

中等症
・大量の発汗
・冷たく湿った皮膚
・吐き気や嘔吐
・頭痛
・倦怠感・脱力感
・頻脈
・過呼吸
・発熱 40度まで

重症
・40度を超える発熱
・意識がない
・呼びかけに対して返事がおかしい
・からだがひきつる
・まっすぐ歩けない、走れない

その他
・熱中症による発熱には解熱鎮痛剤の効果が期待できません。
・重症になると脳症状が出現し、言葉や行動の異常をきたします。死亡のリスクが高くなるため救急医療が必要となります。
・水分補給は、水分 + ミネラル(塩分)の組み合わせです
(例 スポーツドリンク、麦水と塩飴、冷たいお茶 + お菓子)

参考サイト:ファストドクタークリーブランドクリニック

 Dr. Sumi