皆さんは友情という言葉でどんな思い出がありますか?人それぞれ違うと思います。
この人と話をすると楽しくてあの話が忘れられない。そういえば、困っている時に一緒に課題に取り組んで助けられたことがあったな。部活で同じ目標に向かって、暑い日も寒い日も練習に励んだな。共通の趣味や美味しい店へ話したり、一緒に色んな所へ行っていっぱい遊んだな。
というように皆さん何か一つでも思い出はあるのではないでしょうか。
大人になっても関係が続いている人や、逆に大人になってから友情の思い出ができた人もいるだろうと思います。その思い出があるから、明日も頑張ろうと思える日もあるかもしれませんね。お互いに信じることや思いやりの気持ちが大切だと思います。
幼い頃から私は信じるという言葉が好きです。自分を信じる、家族を信じる、友達を信じる、仲間を信じるというのは、とても素敵なことだと思います。けど、人間の感情は複雑で、ささいなことで崩れてしまうこともあります。
私には苦い思い出があり、友情って何だろう?と考え真剣に悩んだことがありました。学生の頃に人間不信になり、一時期私は人と関わることをやめ、社会では一人で生きていかなくてはいけないと、思い違いをしてしまった時がありました。
私は、誰かに自分の気持ちを打ち明けて人に頼ることがとても苦手でした。誰かに迷惑をかけてまで生きていきたくない、という気持ちが強すぎたからだと思います。
そんな時に家族、支部長さんはじめ主任さん・佼成会の方々に支えられ、信頼できる方に相談させてもらったおかげで、少しずつですが考え方も変わり、以前と比べると気持ちも前向きになりました。本当に感謝しています。
どうしても困ったり悩んだりしたら、一人で抱え込みすぎず相談させてもらっています。何もかも抱え込んで生きていけるほど人は強くないし、誰かの支えが必要だと考えを改める機会をいただきました。
学生の頃にお世話になった恩師の言葉が今でも私の心に残っており、いつも勇気づけてくれます。恩師からは、弱さを見せられるのが本当の強さだから、周りに話してみなさいと教わりました。その言葉を聞いたとき、初めは戸惑い、どういうことだろうと思っていましたが、ようやく自分の悩みを打ち明けることができた時に、それを聞いた家族や周りの人たちが悲しそうな顔をしました。そのときに恩師の言葉の意味に気づきました。
悩みを聞いた人たちは、それを自分のことと受けとめ、一緒に悩んでくれていたのです。
悩みを抱え込む自分を、周りの人たちが心配してくれていたのに気づけなかったこと。悩みを分かち合うことで、お互いの気持ちが通じて分かり合えることもある。そのことを初めて知った瞬間でした。
自分の悩みを聞いてもらうことで気持ちが楽になり、それを乗り越えることができるということは、自分を成長させるためにとても大切なことだと思います。
人に迷惑をかけたくないから人に頼れず、その気持ちを一人で背負い込んで思い悩む苦しさも、孤独に押しつぶされる辛さも経験しました。だから、少しでも相手の話を聞き、苦しみや辛さを一緒に分かち合うことで、その人の気持ちを軽くすることはできるかもしれない、と思っています。
私の願いは、悩み苦しんでる方の気持ちが話すことで解消され、一人でも多くの方が笑顔になる日々を過ごせること。その苦しさや悩みに優しい言葉や行動で寄り添うこと。時には勇気が必要かもしれませんが、手を取り合い支え合っていける、思いやりのある温かな居場所をつくっていきたいと思います。
当たり前なことかもしれませんが、人間だから優しくなれない時もあると思います。私自身足りない所も沢山あります。その足りない所を補い合うために、周りの人がいてくれるからこそ、人と人は繋がって支え合っていけるのではないか。最近になって、少しですが恩師から教わった言葉の意味が分かったように思います。
これからも家族や周りの人を大切にして、何ができるか考えるだけではなく、行動に移して私にできることをしていきたいです。
ゆっこ